子宮筋腫と女性の体
冷えたからだは子宮筋腫の誘発に!
皆さん、子宮筋腫は子宮に発生する病気の中でも、最も発症率の高い病気となっていることをご存知ですか。
実は女性のからだには、生まれたときから子宮の中に子宮筋腫の種となる細胞が存在しているのです。
この細胞が様々な要因で変化したことによって、子宮筋腫を発症してしまうのです。では、その要因とは、どんなことでしょうか?
子宮筋腫とからだの冷え
まず考えられるその大きな要因の1つが、からだの冷えといえます。
生理痛のメカニズムのページで、「生理痛はお腹が下るときの痛みと同じ原理で起こる」とご説明しましたが、お腹が下る原因の1つには、「お腹を冷やしたとき」がありました。
この「お腹の冷え」は、子宮筋腫の発症要因の1つと考えられています。
冷えた状態が長い期間続くと子宮に存在している子宮筋腫の種となる細胞が変化してしまって子宮筋腫を発症してしまうのです。
このページをお読みの方で、すでに子宮筋腫をお持ちの方の中には、「私は暑がりだし、手足もほてり気味だから、冷えているなんて考えられないわ」という方もおいでかと思いますが、ここでいう「冷え」というのは暑がり寒がりという意味ではなく「体の奥深くの体温が低い」という意味です。(婦人体温計で測る基礎体温はこれをさします)
ところで、この子宮筋腫の種があるからといって、すべての女性が子宮筋腫を発症するかと言うとそうではありません。また、子宮筋腫を発症したとしても筋腫が手術を要するほどの大きさ(約8cm以上のようです)に全員なるかというとこれもそうでもありません。
一概には言えませんが、この違いには、ひとりひとりのからだの「冷え」の度合いが大きく影響していることが考えられます。
本来女性の体は、体の奥の臓器を冷やさないようになっています。
この本来の機能が正常に働いていれば、自然と子宮筋腫の発症も抑えられるというわけです。
ところが、最近では食生活の洋風化、仕事関係によるストレスなどによる様々な要因から、体の奥深くの体温が低くなっている女性が非常に増えてしまっています。
冷えたからだは子宮筋腫の誘発に繋がります。また子宮筋腫だけでなく、生理痛、生理不順、不妊症など、冷えは女性のからだの不調に大きく関係していますので、ぜひこの機会に知っておきましょう。
皆さん日頃から、からだを冷やさないように心がけてくださいね。
鍼灸治療は女性に生まれながらに備わっている体の深部を温かく保つ働きを高めます。婦人科疾患に関する不快な症状は自分の体質と諦めず、一度鍼灸治療を当院で試してみてはいかがでしょうか。
体の不調を考える 2024年3月28日